雨を逃がして腐敗から守る

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木材は水に溶けません。
なのに雨が問題となるのは、木材が水分を含むと、それを分解する腐朽菌が働きだすから。なので少しでも水が溜まり難い形状にする必要があります。ということでスノコみたいな形状が多くなります。また木材が反る方向を見極めて、反っても水の貯まらない向きで使ったりもしてます。

 

でも残念なのは、スノコにすると木目が判り難くなる事。それでも少しでも良さを残したくて、色々と並び変えて検討してます。一枚目は出来るだけスノコにする前の並びを残した物。2枚目は全体のバランスを見て並び替えた物。最終的には2枚目を採用しました。

虫の攻撃

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木材を加害する虫と言うと真っ先に思い浮かべるのはシロアリかと思います。しかし作る事も楽しくなってから必要以上に庭にベンチや椅子を並べてきた経験からすると、シロアリはかなり傷んでからやって来る感じ。

 

経験的には最初に来るのは蟻。ただ地中に巣を作る蟻では無くて、枯れ木などの隙間に巣を作る種類の蟻。彼らは直接的に木材を加害しませんが、隙間に巣を作って水が溜まりやすくして腐朽菌を呼び込む基礎を作るように思います。

 

そして正面突破で木材を傷つけるのがアシナガバチ。丹精込めて作った椅子を堂々と齧ってくれます。特にそれで壊れることはないのですが、見栄えは悪くなります。

 

写真はアシナガバチがベンチを齧るの図。白い部分が齧られた痕です。

紫外線

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「木材を構成するセルロース、リグニン、ヘミセルロースは、化学的に非常に安定的な物質です」と教科書に書かれています。
でもそんなこと法隆寺のように一千年を超える建造物が存在することからも明らかです。
しかし紫外線は木材を色褪せさせて灰色に近づけます。
なので長く太陽の光を浴びると木材は構造的には全く問題が無くても、古ぼけて寿命が尽きた印象となってしまいます。これは塗装をしていても同じ。多少時間は伸びますが、太陽の光を浴び続ければ最終的には色褪せます。

 

雨、虫、紫外線と御託を並べてきましたが、「アシナガバチが齧る姿が可愛い」、「色褪せるのも風情のひとつ」と思えれば・・・後は雨の中に長期間放置せずに、折に触れて乾燥させれば屋外家具も屋内家具と同様に使い続けられます。

 

前提条件に偏りのある強引な結論付けですが、そこは青空と優しい風、そして野鳥や虫達に免じてご勘弁を。

 

写真は我が家で最も古いガーデン家具。祖父が風呂の蓋をひっくり返して置きました。子供達が小さかった頃はBBQや花見の度にテーブルとして活躍してました。30年近く前から、この場所に置いてあります。何故、原形を留めているかというと、普段は2枚目の様に波板を被せて雨を凌いでいるから。

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